エコー写真、白黒で見方がわからないなぁ
どの数字を見たらいいの?
妊婦健診で実施されるエコー検査。
おなかの赤ちゃんと会える楽しみな時間ですよね。
でも、エコー写真は白黒で、英語や数字がたくさん記載されています。一体どれが何を表しているのか分からない方が多いのではないでしょうか。
この記事では、エコー写真の見方についてわかりやすくお伝えします。
実際のエコー写真を使って解説しているので、最後まで見てみてくださいね🎵
超音波のしくみ
そもそもどうやってお腹の中の様子を映し出しているの?
超音波の反射を利用して投影しています。
プローブと呼ばれる器具から高い周波数の超音波をだし、跳ね返ってきた反射を画像として表示しています。硬いものにぶつかると反射し、液体などは通り抜ける超音波の性質を利用して、羊水内の赤ちゃんを画面上に投影しています。この超音波の跳ね返りを映像化してモニターに映し出すことで、赤ちゃんの様子や成長具合を調べることが可能です。
エコーでは以下のように写ります。
・白:背骨や肋骨、頭蓋骨など硬いもの
・黒:羊水や血液、膀胱の中の尿などの液体
・グレー:筋肉や脂肪、胎盤など
エコーで何を確認しているの?
エコーでは、どんなことを見ているの?
エコーでは、以下のことを確認しています。
妊娠全期間を通して確認すること
・赤ちゃんは元気か?
・胎児奇形はないか?
・赤ちゃんの大きさが妊娠週数とともに成長しているか?
妊娠初期
・赤ちゃんの数は何人か?
・妊娠週数の確認
・子宮筋腫はないか?卵巣腫瘍はないか?
妊娠中期以降
・胎位・胎向(赤ちゃんの向き、姿勢、逆子)
・羊水量(多、中、少)
・胎盤の位置((正常、前置胎盤、低値胎盤など)
・胎盤の機能は悪くなっていないか?
検査方法は妊娠時期によって変わる
エコーにも種類があるの?
エコーには経膣エコー、経腹エコーの2種類があり、それぞれ妊娠時期によって使い分けています。
経腟エコー
妊娠3ヶ月(妊娠12週ごろ)までは、この方法が使われます。
経腟エコーとは、プローブと呼ばれる細長い棒状のセンサーを膣内に挿入して子宮内の様子を超音波によって調べるエコーです。プローブはその都度消毒され、専用のカバー(コンドーム)をつけて使用されるので清潔です。
子宮に近い部分までセンサーを挿入できるため、妊娠初期の経腹エコーでは診察が難しい小さな胎児の様子を詳細に確認するため使用する事が多いです。また、子宮だけでなく卵巣の状態を調べることもできます。
ママと赤ちゃんの状態によっては妊娠中期以降でも、子宮頸管が短くなる子宮頸管無力症や、前置胎盤の診断に使われることもあります。
リラックスして受診すれば痛みは感じませんが、緊張によって力が入ってしまうと、挿入時に痛みを感じることがあったり、内診台にあがることに抵抗がある人もいるので、そのときは正直に医師に伝えましょう。
経腹エコー
妊娠4カ月(妊娠16週)以降は、この方法が使われます。
経腹エコーとは、お腹の上からプローブを当てて、より広い範囲で子宮内の様子を超音波によって調べるエコーです。
超音波の通りをよくするために、お腹とプローブの間に空気が入らないよう、お腹に専用のゼリーを塗って検査します。ゼリーは無害で、検査後におしぼりなどで拭いて除去します。
経腟エコーと異なり、内診台に上がったり下着を脱いだりする必要がなく、ベッドの上で横になって検査が行われます。そのため、旦那さんやご家族が一緒に、エコー画面を見ることが出来ます。
ベッドに横になって検査をするので、お腹を出しやすい服装で受診するといいよ。
3D、4Dエコーとは
お腹の赤ちゃんを立体的に映し出す3Dエコーや、動いている様子を映し出す4Dエコーも経腹エコーの一種です。
・2D:平面的な静止画
・3D:立体的な静止画
・4D:立体的な動画
2Dのエコー写真は断面を写すので赤ちゃんの断面の構造が見えますが、3Dは各断面をつなぎ合わせて立体的に表現できるため、顔つきや表情やしぐさなども見えます。4Dは3Dを動画にしたものなので、立体的に動画で見ることができます。
赤ちゃんの表情やしぐさが見えると、お母さんも嬉しいだろうね。
そうですね。しかし、3D・4Dは専用の機器がある施設でしか見られません。2Dエコーの方が情報を取りやすく、一般的な妊婦健診では2Dエコーを用いることが多く、3Dや4Dは記念撮影的な意味合いで用いられることが多いです。
エコー写真の英語の意味は?
エコー写真に記載されている英語の意味も確認しておきましょう。
GS:胎嚢(胎児が入っている袋)の大きさ
「gestational(妊娠)sac(袋)」の略語。
妊娠初期に赤ちゃんが超音波検査で見えなくても、胎囊が大きくなっていることで成長していると考えます。
CRL:頭殿長(頭からおしりまでの長さ)
「Crown(頭の先) Rump(お尻) Length(長さ)」の頭文字をとった略語。
妊娠8 〜11週ごろは胎児の発育に個人差が少ないため、CRLを測定することによって、出産予定日や妊娠週数を確定することができます。
AC:腹部周囲長(お腹周りの長さ)
「abdominal(腹部の)circumference(周りの長さ)」の略語。
体幹周囲長や腹部周囲長と呼ばれており、赤ちゃんのお腹の周りの長さを表しています。
AFI:羊水インデックス
「amniotic fluid(羊水)index(指数)」の略語。
羊水指数や羊水インデックスと呼ばれており、羊水の量を示す指標となっています。
GA:妊娠週数
「Gestational (在胎)Age(日数)」の略語。
「○w△d」と表示され、妊娠○週△日を意味します。ただし、超音波検査(エコー検査)での計測値にもとづいた週数のため、実際の妊娠週数と異なることもあります。
BPD:児頭大横径(頭の大きさ)
「biparietal(両頭骨頂)diameter(直径)」の略語。
頭の左右の幅を示しています。妊娠12週以降、妊娠週数や出産予定日を割り出すときに使います。
FL:大腿骨長(太ももの骨の長さ)
「femur(大腿骨)length(長さ)」の略語。
赤ちゃんの大腿骨の長さを表します。人体でいちばん長い骨です。
EFBW(g):推定胎児体重
「estimated(推定) fetal(胎児)body weight(体重)」の略語。
赤ちゃんの推定体重を示しています。BPD・AC・FLから算出される値です。
EDD:分娩予定日
「estimated(推定)due(予定)date(日)」の略語。
分娩予定日を表しています。胎児の大きさから算出されます。測定誤差により、実際の予定日と異なる場合もあるので、目安程度に考えましょう。
SD:標準偏差
「standard(標準) deviation(偏差)」の略語。
SDは標準偏差と呼ばれるもので、赤ちゃんのサイズが基準値と比べてどのくらい離れているかを表す数値です。標準とぴったり同じ場合は「0.0SD」となり、大きい場合は「+〇〇SD」、小さい場合は「-○○SD」となります。
さて、これらを踏まえて、上のエコー写真を見てみましょう。
上のエコー画像だと、FL(大腿骨頂)が6.24cm、EFBW(推定体重)が2529gということがわかりますね。
この時、私は34週6日だったので、大腿骨長は標準よりやや短く、推定体重は標準より大きめと言うことがわかります。
ちなみにエコーで映されているのは、男の子である証ですね笑
性別っていつわかるの?
赤ちゃんの性別っていつわかるの?
早く知りたいなぁ
性別は、外性器がより発達してくる妊娠20週前後に確認できますが、確認できる時期は様々です。
エコー画像には、それぞれ以下のように写ります。
男の子:両足の間に「ピーナッツ」のような突起物として外性器が確認できる
女の子:「木の葉状」「コーヒー豆状」といわれるような楕円の中心に線が入った画像が見える
性別は必ず確認できるわけはありません。赤ちゃんが足を閉じていたり体勢によってはよく見えないこともあるので焦らず待ちましょうね🎵
エコー写真を夫婦で見てみよう
私は、2Dの経腹エコーで赤ちゃんの性器を旦那と一緒に確認しました。
旦那の休みが日曜日しかなく、病院ももちろん日曜日は休診日だったので、なかなか一緒に妊婦健診に行ける日がなかったのですが、たまたま旦那が平日お休みの日があったので一緒に妊婦健診に来てもらいました。
事前に、男の子ということは2人ともわかっていたのですが、実際にぷくっとしたおちんちんの画像がエコーで映され、先生から、
「これがおちんちんですね〜、立派ですね〜」
なんて言われたので、旦那が笑って喜んでいて、私はそれを見てすごく嬉しかったです。
女性は、出産までどんどん体が変化し、心身ともに母親になるという自覚が少しずつ芽生えてくると思います。しかし、男性はそういった身体的な変化がない分、父性が芽生えづらいのが事実です。
そのため、一緒に妊婦健診へ行けるなら行って、赤ちゃんのエコーを見たりすることも父性を育てるきっかけの一つになるかもしれませんね。
まとめ
エコー写真の見方について解説しました。
エコー検査でなんとなく赤ちゃんの成長を感じるよりも、そこに書かれてある数字を読み取れると、さらに赤ちゃんの成長を実感できるのではないでしょうか。
ぜひ夫婦で共有して赤ちゃんの誕生を待ちましょう🎵